ラダトームの城
- 王 (ラルス16世)
- 「おお ××!
勇者ロトの血をひきし者よ!そなたが来るのを待っておった。
その昔、伝説の勇者ロトは神から光の玉を授かり、
この世界を覆っていた魔物たちを封じ込めたという。
しかし、いずこともなく現れた悪魔の化身、
竜王がその玉を闇に閉ざしてしまったのじゃ!
このままでは世界は闇に飲み込まれ、やがて滅んでしまうことだろう。
勇者××よ!
竜王を倒し、その手から光の玉を取り戻してくれ!
わしからの贈り物じゃ!
そこにある宝箱を開けるがよい。
そなたの役に立つ物が入っておるはずじゃ。
そして、この部屋にいる者に尋ねれば、旅の心得を教えてくれよう。
では、また合おう!勇者××よ!」
何とも抽象的で分かりにくい話です。「光の玉を闇に閉ざす」とは、どういう意味でしょうか?「取り戻せるのならば、単に盗まれただけでは?」と突っ込みたくなりますね。宝箱の中に役立つ物が入っているということですが、そのうちの1つは「まほうのカギ」であり、この部屋から出るために必要なものです。宝箱の中身を充足させるために部屋に鍵をかけるなんて、王様も人が悪いものです。
- 大臣
- 「ローラ姫は王様の大切なひとり娘じゃ。
王妃様が亡くなられてからは、
ローラ姫が王様の心の支えになっておられたのだが…
その姫様が魔物たちにさらわれて半年になる。
王様は何もおっしゃらないが、心の中ではどれほど苦しんでおられることか…
××どの!
どうかローラ姫を助け出してくだされ!」
この大臣は具体的な話をしてくれます。ただ、肝心のローラ姫がどこに連れて行かれたかは分からないようです。旅の途中で情報を聞いて捜すしかありません。光の玉とやらよりも、ローラ姫を助けることがゲームの目的だと思ってしまうプレイヤーも多いとか……。
- 兵士 (王の間・右)
- 「宝箱をすべて調べたなら、その中にまほうのカギが入っていたはずです。
カギは一度使うとなくなりますが、そのカギで扉を開けた時…
あなたの旅が始まるでしょう」
たった今、この扉から入ってきたばかりのはずなのに、まるで扉の外に未知の世界があるかのような発言です。扉に鍵をかけなければ、右端の宝箱は必要なかったのに……。
- 男
- 「ここラダトームは、たくさんの人々が集まる楽園でした。
それを魔物たちが… うっうっうっ…」
魔物たちが……の後が少し気になります。別に乗っ取られているわけではないし、壊されている箇所も見当たりません。それ以前に「楽園」というのも謎です。剣を持った兵士たちが巡回している現状は楽園とは言い難いものなので、魔物たちのせいで、ラダトームは軍事国家になってしまったと言ったところでしょうか。
- 倒れている兵士
- 「うっ うっ ローラ姫さま…
ぐすん ぐすん」
世界平和よりもローラ姫が大事。この兵士はずっと寝たままです。
- 倒れている兵士 (ローラ姫と一緒の時)
- 「ああ、ローラ姫様はいったいどこに…
悲しみのあまり、今日は姫様がまるでそこにいるようで……うっうっ」
- 倒れている兵士 (ローラ姫を王の間に送り届けた後)
- 「ああ、愛しのローラ姫様。
私も××のように、この腕に姫様を…」
ローラ姫が戻ってきた後も寝っ転がったまま、妄想にふけっています。これでは姫が戻ったことを認識しているかどうかも不明確。竜王を倒すとようやく起き上がり、他の兵士達と区別がつかなくなります。
- 商人
- 「私は旅の商人です。
これまでにも多くの仲間が魔物たちに殺されました。
その時のことを思い出すと、くやしくて悲しくてたまりませんよ」- 子ども
- 「ウワサだと、魔物たちに滅ぼされちゃった町もあるんだってね!」
ドラクエシリーズのモンスターってファンキーな顔ぶれですけど、現状はこの凶悪さのようです。
- 男
- 「彼女といつまでもこうして一緒にいたい。
こんなボクの気持ちも魔物たちに踏みにじられる日が来るのでしょうか」- 女
- 「彼と一緒にいると、世界を闇が覆うなんてイヤなことも忘れられるわ。
でもそれはウソ……
世界が滅べば、私たちの愛も終わってしまうって、
彼がそう言うんです……」
彼女いない歴=年齢の人にとっては贅沢な悩みです。ちなみに女性に話しかけるときは、木の上側を回り込まなければならず、このときに上ボタンを押しすぎて、外へ踏み外してしまうことがよくあります。こういう会話が嫌いな人はそれでよいでしょう。
- 宝物庫の兵士
- 「まことの勇者なら、盗みなどせぬはずだ」
ドラクエは泥棒推進ゲームと思っている人は多いでしょうが、案外そうでもないことがこの兵士のセリフによって明らかになります。
- 戦士 (バリア向こう)
- 「よくここまで入って来たな。
おぬしならガライの墓に集まる魔物たちをも倒せるかもしれん。
ガライの町へ行き、暗闇の壁を押すがいい。
墓への道が開かれるだろう」
初期のドラクエやFFシリーズにありがちな、何もないところで人が来るのを待っている修行者のような戦士の助言です。墓が魔物の巣窟になっているなんて、ガライの町のお盆は大変でしょうね。
- 賢者
- 「おお××よ。
わしには分かっておった。
いずれロトの血を引く若者がここを訪れることを。
この宝箱には、昔、勇者ロトから預かった太陽の石が入っておる。
そなたが竜王を倒すために必要な物じゃ。
さあ、宝箱を開けるがよい!」
3人の賢者の1人が、地元ラダトームにいたとは驚きですね。しかも、この人は子孫ではなく、賢者そのもののようです。この賢者は気前が良く、太陽の石を渡すのに何の条件も出しません。
- 賢者
- 「××よ…。
そなたがこの地に再び光をもたらすことをわしは信じておるぞ。
さて…長い間太陽の石を見守り続けて、わしも少しばかり疲れたわい。
そろそろ休ませてもらうことにしようかのう…」
さすがは子孫ではなく賢者だけあって、勇者のことを信用しているようです。
- 賢者
- 「わしに太陽の石を預けに来た勇者ロトの姿は、今でもはっきり覚えておる。
そなたにはたしかに勇者ロトの面影が…
この地に再び平和を…
頼んだぞ、××よ」
賢者の子孫ではなく賢者本人であることがこのセリフで分かります。人間ながら何百歳も生きているということなのでしょうか。